5m超えのワークでの部品組立工程で使用するネジ・ボルトの総数:約2,000本。従来の部品の組付けでは、マニュアル作成しマニュアル通りに指示しても、100%遵守されることはなく、部品組付け忘れにより故障のリスクが発生していました。今回ご相談を頂いた5mを超えるワークはインフラ関連のワークで、部品組付け忘れによる故障のリスクをゼロにしなければいけないという課題でした。また5m超えのワークでネジ・ボルトの締付位置が入り組んでいるため2,000本も締付位置を確実に管理したいという要望でした。
工場内にカメラ設置用の専用ヤグラを製作し、カメラ配置環境としては最適でした。ネジ・ボルトの総数2,000本と入り組んでおり工具の先端位置が見えない死角となる工程が多い環境でしたが、カメラ台数合計28台で計測を行いました。
光学式モーションキャプチャカメラを使用し、工具の動きをキャプチャ。反射マーカーを設置することによりキャプチャを行うため、どのような工具でも適用が可能で、非接触かつ高精度な3次元位置の特定ができます。また、PLCとの連携も可能なため、工具の位置の特定や作業回数のカウントも実現。CAD図面を読み込むことも可能で、その場で作業のOKやNGをフィードバックするだけでなく、重複や順序ミスに対してアラートをあげることもできます。複数の工具にマーカーさえ取付が出来れば、位置や座標がリアルタイムに取得ができ自由度が高いです。また、ネジ・ボルトを締めた際に、トルクレンチやトルクドライバーなどの工具のトリガーと連携し位置を締付た箇所を、現場作業者様の視点で開発制作したソフトウェアでスムーズな運用を実現できました。
これまでの製造現場では、不良品出荷のリスクを減らすため、ダブルチェックやトリプルチェックを行い、ヒューマンエラーを減らす努力しておりましたが、工数を掛けている割には、なかなか効果が出ず効率が悪い状態が続いていたそうです。現在ではリアルタイムにヒューマンエラーを検知し、作業者にフィードバックすることが可能となり、さらに作業結果をデジタルで一元管理でき、トレーサビリティ管理の自動化にも繋がっております。作業の効率化や製品の品質向上を実現されております。
ポカよけを効率的に行う他システムも色々と検討検証を重ねましたが、我々のワークの大きさでは実現できないのかと正直諦めておりました。大きさの問題・ネジ/ボルトの数の多さ・工具連携・工具以外連携応用・ソフトウェアのカスタマイズなどの要望が多く、要求仕様の妥協案も考えていくしかないのかと思っておりました。モーションキャプチャは動作解析などで知っておりましたが、ポカよけシステムで活用されているとは驚きでした。ワークが大きいのとネジ・ボルトの死角を無くすためにカメラ台数は28台と多くなってしまいましたが、それ以上に工数短縮・品質向上・作業効率など効果が認められ、新工場での導入も検討しております。
ポカよけシステムは、アーム式やWEBカメラ式など様々な方式がございます。小型ワークであれば自動装置導入で実現できますが、多品種小ロットなどであれば自動装置への投資ハードルがあるのも現状としてあります。本システムは大型ワークに効果を発揮しやすいですが、小型ワークでももちろん効果を発揮できます。カメラ配置も自由自在に変更可能なため、ワークの設計変更などがあってもカメラ配置を変更するだけで継続運用が可能です。
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