安全器具製品を製造されている製品の品質試験にオーダーメイドの引張圧縮試験を導入いただいた事例です。
製品の安全基準に適合していると認められた製品のみにSGマーク・JISマーク等の各種認定マークが貼付可能となります。各種認定マークを貼付するには、各規定の要求事項を全てクリアする必要があります。今まで新たな新製品を開発した際には、外部の試験機関にて認定試験を受けておりましたが、強度不足などで規定をクリア出来ない事も多くありました。規定をクリア出来なかった課題に対しては品質部隊や設計部隊で再度対策案を練りより良い製品づくりに没頭しておりますが、ここで問題になるのが外部の試験機関への試験費用です。規定をクリアして認証を受けるための試験ですので、試験費用をゼロにする事が課題ではなく、規定をクリアする合格率を上げる事で、開発コストを抑えたいという事が課題でありました。
◆ワークサイズ:300mm~3,000mm
◆圧縮と引張の両用試験機
◆測定荷重:1KN~30KN
◆試験品種(100種)毎の試験スピード・動作内容・設定値の登録
◆既製品の材料試験機と対比して低予算での導入
オーダーメイドの試験機という形が無い状態でのスタートでしたので、正直最初は不安要素もありました。ただ、装置設計~電気的な制御まで一括しての提案が強みとのことで、打合せでの疑問点や要求課題に対しての提案までがとてもスピーディーで、こちらの要求に対して装置設計図や制御設計図を見ながら、形の無い状態でのスタートではありましたが、完成品がすぐにイメージできました。
オリジナルの試験機を導入することで、新製品の評価試験を外部の試験機関に依頼する前に、同様の試験内容に近い形で検証ができる様になったため、外部の試験機関での評価結果の合格率を上げる事ができました。また導入前はぶっつけ本番で外部機関にて試験依頼していたので、1回でクリアするために製品化までに長時間掛けて開発をしておりましたが、導入後は何度も直ぐに検証ができるので短時間で品質向上が実現できましたのも嬉しさのポイントでした。
◆導入前…新製品完成後にぶっつけ本番で外部機関にて試験
◆導入後…新製品の試作段階で何度も評価を繰り返し実施
試験機の動作の細かい設定変更が可能なため、今後は自社の基準値などを新たに設けて品質体制を強化して行くという課題も見出すことができました。
新製品の開発数が近年増加傾向にあり、開発コストが製品コストに直結するので、開発に関わるコストの中で多く割合を占めていた外部への試験費用の削減が長年の必須課題でした。製品数がとにかく多いので既製品の試験機では仕様面・価格面でハードルがありました。最初のきっかけは画像計測システムで製品のひずみ計測や3次元挙動計測システムからのご相談させて頂きましたが、画像計測導入前に試験機導入が必須でした。試験機と画像計測を一貫してお任せできる点も、導入する側としては安心感がありました。試験機の運用が軌道に乗ったあとは画像計測にチャレンジしたいと思います。
弊社では既製品の試験機では実現できない課題解決を実現するためのご提案をしております。既製の汎用試験機で実現可能な内容であれば、既製の汎用試験機を推奨することもあります。汎用試験機では、仕様的なハードルや価格的なハードルがあるなど、何かしらの課題に対して強みを発揮できると考えております。オリジナルの試験機を、ご相談の上、フレキシブルなご提案をさせて頂いております。
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