材料試験用にひずみ(DIC)計測システムを導入いただいた事例です。
木材やコンクリートの試験計画があり、従来のひずみゲージ計測を検討されておりましたが、対象が小さいので、貼り付ける数が限られる、試験体が多く張る手間を削減したいということでお話をいただきました2ヶ月間で数十体を試験しなくてはいけず、限られた人員でいかに効率よくやるかが課題でした。
ご要望としては、「工数軽減」と「ひずみゲージと同程度の精度」でした。
試験体は、約20cm角の木材やコンクリートが対象で、専用の圧力機器で壊していく試験内容でした。撮影エリアも狭く、変形も遅いことから、割と高解像で、サンプリングの制御が効くCMOSモノクロカメラでご提案いたしました。カメラのサンプリングとしては1Hzごとに収集しました。
対象表面にはラッカスプレーを白黒交互に塗布し、ランダムなパターンを作成いたしました。
ひずみ計測ソフトウェアは、対象の表面にマダラ模様(ランダムパータン)をスプレーで塗布もしくは投影することで、その模様の変形量から画像相関法を用いてひずみ値を算出可能です。撮影するハードは、CCDカメラや高速度カメラなど、動画ファイルを出力できるものを使うことが可能です。ひずみ値、変位、カラーマッピングが取得でき、センサレスで非接触に全体挙動を可視化できます。
ご評価としては実験準備が大変楽(ひずみゲージ貼り付けがなくなり準備の工数が80%以上削減)、グラフもひずみゲージとほぼ遜色ない波形が描くことができ、十分計測で使えるという判断の上、導入いただきました。
元画像 解析画像
従来の計測では、貼り付けた位置のデータしかサンプルできませんでしたが、ひずみ(DIC)計測ソフトを導入することで、表面全てがターゲットになるので、全体挙動の把握も容易です。又、スプレーを対象に塗布し、それを撮影するだけのシンプルな設計の為、実験までの準備が大幅に短縮できました。
【試験体1体あたりの時間】
スプレー塗布 : 数分+乾燥時間数分
ひずみゲージ貼り付け: 30分-40分程度(慣れている方で)+接着剤乾燥30分-1時間程度。
想像していたより、技術として成熟している印象でした。準備から計測、分析まですごくスピーディーで気に入っています。社内報告時も大変評価がよく、データ数値ではなく視覚で表現できる点も説明する側として楽でした。1つあるとすれば、照明環境などを一定にする必要があり、屋外など現場での試験では少し難しい印象を受けております。ただし通常の試験では問題ありませんので、今後は稼働率を上げていき、ゆくゆくは3Dにもチャレンジしたいと思っています。
ひずみ(DIC)計測システムの需要は年々増加傾向にあると感じております。その理由としては、日本製の登場、学会や他業種での実績や露出が増えたことにあると思います。とはいえ、まだまだ認知はセンサに比べるとまだまだ高くない技術ですので、これからも皆様の課題解決に貢献できるよう、展示会や学会などで出展予定しております。
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